節税テクニック・生活費を経費に 帳簿・勘定科目・複式簿記

自動車関係の勘定科目のまとめ。車検費用やローン支払いの帳簿の仕訳。個人事業主の会計処理

自動車関係の支出って、いろいろあって、帳簿の仕訳が結構面倒、勘定科目をまとめました。

節税テクニック公開中 帳簿・勘定科目の悩み解決 青色申告の方法 青色申告、会計アプリで簡単

車検費用の勘定科目

車検代は、いろいろ勘定科目が多くて複雑になります。

勘定科目

車検費用・内訳

租税公課

  • 自動車重量税
  • 検査手数料(収入印紙)

損害保険料

  • 自賠責保険料

修繕費

  • 車検代行料
  • 24ヶ月法定点検費用
  • 部品交換費用(オイル交換、ベルト交換、パッド交換など)
  • 工賃(各種技術料)

オイル交換などは、消耗品費にしても構いません。
支払手数料といった勘定科目を自分で作っている場合は、車検代行料は支払手数料でもOK。

意外と面倒な、自動車の車検費用の会計処理ですが、一度決めた勘定科目を、継続的に使えば大丈夫です。

車検代として、総額110,000円を、現金で支払った場合の、仕訳の具体例です。

借方

貸方

租税公課 30,000円
損害保険料 25,000円
修繕費 55,000円

現金 110,000円

自動車ローンの支払い利息

勘定科目は、利子割引料です。

自動車購入のためのローンの返済、利息分は家事按分して経費にできます。
自動車ローンの利息分は、利子割引料の勘定科目を使います。

注意点は、ローン借入金の元金の返済分は、借入金の返済なので、経費にできません。
経費にできるのは、返済のうち利息分だけです。

自動車ローンの利息10,000円を、銀行の普通預金で支払った場合の、仕訳の具体例です。

借方

貸方

利子割引料 10,000円

普通預金 10,000円

自動車の保険料金

勘定科目は、損害保険料です。

自動車の保険料金は損害保険料です。
任意保険の場合は、全保険期間のうち、当該年の保険期間分だけが、その年の経費で、翌年以降の保険料分は、翌年以降の経費にします。

自賠責保険は、複数年の契約期間であっても、支払った年に一括して経費にできます。
自賠責保険は、任意保険と同様に複数年の経費にすることも可能で、どちらかの方法を選んで、継続的に同じ会計処理をします。
このように取り扱いが違うのは、自賠責保険が強制加入であるためです。

自賠責保険25,000円を現金で支払った場合の、仕訳の具体例です。

借方

貸方

損害保険料 25,000円

現金 25,000円

ガソリン代、軽油代(燃料費)

消耗品でも、旅費交通費でも、どちらの勘定科目でもOK。

ガソリンや軽油など、自動車の燃料代は、消耗品費か旅費交通費にします。
一度決めた勘定科目を、継続的に使えば、どちらでも大丈夫です。

借方

貸方

消耗品費 8,000円

現金 8,000円

駐車場代

勘定科目は、地代家賃です。

駐車場の賃貸料は、地代家賃の勘定科目です。
この地代家賃は、月極などの長期の駐車場代が対象です。

出先で一時的に使ったコインパーキングなどの駐車場料金は、旅費交通費の勘定科目を使います。

借方

貸方

地代家賃 20,000円

普通預金 20,000円

高速代、有料道路代

勘定科目は、旅費交通費です。

高速道路料金、有料道路の料金は、旅費交通費の勘定科目を使います。
高速道路を仕事で使った場合は、もちろん家事按分は不要です。

高速代のレシートの裏などに、仕事内容をメモ書きしておきましょう。

借方

貸方

旅費交通費 7,000円

現金 7,000円

税金、自動車税

勘定科目は、租税公課です。

自動車関係の税金は、租税公課の勘定科目で経費にします。
自動車税の他に、軽自動車税、自動車重量税、自動車取得税などの、自動車関係の税金も、租税公課です。

自動車税45,000円を、現金で納付した場合の、仕訳の具体例です。

借方

貸方

租税公課 45,000円

現金 45,000円

自動車購入費用

勘定科目は、車両運搬具です。

自動車の購入費用は、固定資産の取得で会計処理します。
青色申告決算書の賃借対照表では、「車両運搬具」の勘定科目で、資産になります。
諸経費も含めて購入費用を、固定資産の取得価額にします。

ただし、税金やリサイクル料金など一部費用は除外します。

自動車を購入した時の、仕訳の具体例は、次のリンクを参考にしてください。

節税テクニック公開中 帳簿・勘定科目の悩み解決 青色申告の方法 青色申告、会計アプリで簡単

自動車の修理代

勘定科目は、修繕費です。

自動車の修理費用や改造費用は、修繕費です。
ただし、20万円以上の改造費用は、固定資産の追加取得として、減価償却費による経費になります。

へこんだ自動車の車体を修理し、100,000円を現金で支払った場合の、仕訳の具体例です。

借方

貸方

修繕費 100,000円

現金 100,000円

タイヤ交換費用

勘定科目は、修繕費です。

タイヤ交換は、修繕費です。
タイヤ本体の価格、タイヤ交換の工賃、ともに修繕費の勘定科目です。

冬季のスタットレスタイヤへの交換も、修繕費を使いましょう。

スタットレスタイヤの交換費用として工賃込みで、50,000円を現金で支払った場合の、仕訳の具体例です。

借方

貸方

修繕費 50,000円

現金 50,000円

ホイール交換費用

勘定科目は、事業主貸です。

個人事業主の場合は、修理ではないホイールの交換は、経費にできません。
税務署から個人の趣味と判断されます。

ぶつけた修理のホイール交換は修繕費で経費にできますが、ホイール4本全部の同時交換は、趣味と判断されてしまいます。ぶつけたホイールだけの交換にしておきましょう。

法人の場合は、価格が20万円未満なら修繕費の勘定科目を使います。
法人で、価格が20万円以上のホイールに交換した場合は、固定資産の追加取得の会計処理を行います。

個人事業主がホイール交換の代金80,000円を、現金で支払った場合の、仕訳の具体例です。

借方

貸方

事業主貸 80,000円

現金 80,000円

趣味的な自動車の費用

勘定科目は、事業主貸です。

趣味的な費用は、事業の経費にできません。
事業に関係のない、音響設備やエアロパーツ、内装の趣味的な改造費用などは、個人事業主の自己負担です。

音響設備の設置費用、100,000円を現金で支払った場合の、仕訳の具体例です。

借方

貸方

事業主貸 100,000円

現金 100,000円

自動車費用、個人事業主の場合は勘定科目の追加と家事按分

自動車関係の費用の勘定科目を新しく作って、一つにまとめて整理すると便利。

自動車関係の費用が多い場合は、「自動車関係費」の新しい勘定科目を追加しましょう。
これが一番簡単で便利な方法です。
あれこれ勘定科目を悩まず、自動車にかかった費用が集約できて、一括で「自動車関係費」に仕訳できます。

ただ、この方法でも、自動車の購入では、固定資産への計上が必要なのが面倒なところです。
そのため、20万円以上の改造などでは、固定資産の追加取得の会計処理が必要です。

プライベートと仕事兼用の自動車の場合は、家事按分も必要です。

個人事業主は自動車を、プライベートと兼用の場合が多いと思います。

プライベート兼用の自動車の場合は、家事按分を忘れないようにしましょう。自動車だけじゃなく、スクーターなどの原付バイクや自動二輪車も同様です。

家事按分の仕訳の具体例、自動車税50,000円を事業用の現金で支払い。

事業割合50%、事業用の現金で納付した場合の、仕訳の具体例です。

この場合、事業と関係のない、プライベート割合の25,000円相当は、事業主貸の勘定科目で会計処理します。

借方

貸方

租税公課 25,000円
事業主貸 25,000円

現金 50,000円

家事按分の仕訳の具体例、自動車税50,000円をプライベートの現金で支払い。

事業割合50%、プライベート用の現金で納付した場合の、仕訳の具体例です。

この場合は、帳簿上は事業割合の25,000円だけの仕訳となり、プライベート割合の金額は帳簿上はでてきません。

借方

貸方

租税公課 25,000円

事業主借 25,000円

勘定科目は、アプリを使いながら覚えましょう。

会計処理は、難しくて面倒に感じますが、自分で帳簿を作ってみるのが、一番早く覚える方法です。
会計アプリを使えば、誰でも簡単に帳簿が作れます。
いろいろ悩むより、会計アプリを無料で試してみましょう。


これで私は青色申告しています。


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