仕訳が面倒な自動車リサイクル料金、帳簿から消すテクニックです。
自動車のリサイクル料金の会計処理、とにかく面倒
面倒な会計処理をやめて、帳簿をすっきりする方法を紹介します。
自動車のリサイクル料金の会計処理、真面目に帳簿を作ると、とにかく面倒なんです。
リサイクル料金の仕訳は、預託金や前払金として資産計上して、売却時点で資産から削除。
その結果、全く経費にできず節税効果ゼロ。
リサイクル料金は、廃車するまで経費にできません。
個人事業主の場合は、面倒なリサイクル料金は、帳簿から消しましょう。
自動車のリサイクル料金の概要
廃車時点で支払う費用を、購入した時点で先に預けてるのです。
この自動車のリサイクル料金は、廃車にする時にかかる費用です。
自動車を購入する時に、リサイクル料金を支払いますが、本来は廃車にする時にかかる費用を、購入時点から預けている状態にしてるのです。
所有する自動車を廃車にせずに、途中で売却した時には、そのリサイクル料金は戻ってきます。
リサイクル料金を最終的に負担するのは、自動車を廃車にする人だからです。
帳簿の仕訳、自動車のリサイクル料金
真面目に帳簿を作ると、預けている状態で会計処理します。
リサイクル料金は、購入から廃車にするまでの期間は、預けている状態です。
そのため、帳簿上でも、自動車購入時に支払ったリサイクル料金は、「預けたお金」として資産に会計処理して、廃車にする時に費用にします。
法人の会計での一般的な方法は、「預託金」という資産の勘定科目を追加します。
個人事業主では、青色申告決算書にある勘定科目の、前払金(資産)を使います。
個人事業主でも、「預託金」の勘定科目を追加して、使っても構いませんが、自動車の保有台数が少ない個人事業主なら、青色申告決算書にある「前払金(資産)」の勘定科目を使います。
リサイクル料金には、「資金管理料金」が含まれています。
この資金管理料金だけは、支払った時点で雑費として経費にして、預託金や前払金には含めません。
これで私は青色申告しています。
仕訳の具体例、リサイクル料金
真面目に仕訳すると、3段階の会計処理が必要です。
- 自動車を購入した時点でリサイクル料金を預ける(支払う)。
- 自動車を売却したら、リサイクル料金が返還される。
- 自動車を廃車したら、リサイクル料金が費用になる。
この具体例では、事業用の現金で、リサイクル料金10,000円と、資金管理料金380円を支払います。
1、自動車を購入した時のリサイクル料金の仕訳の例
リサイクル料金を預けた状態にする仕訳です。
・預託金の勘定科目がある場合
借方 |
貸方 |
---|---|
預託金 10,000円 |
現金 10,380円 |
・前払金の勘定科目を使う場合
借方 |
貸方 |
---|---|
前払金 10,000円 |
現金 10,380円 |
2、自動車を売却した時のリサイクル料金の仕訳の例
リサイクル料金が返還されただけで、事業の経費にはなりません。
・預託金の勘定科目がある場合
借方 |
貸方 |
---|---|
現金 10,000円 |
預託金 10,000円 |
・前払金の勘定科目を使う場合
借方 |
貸方 |
---|---|
現金 10,000円 |
前払金 10,000円 |
3、自動車を廃車した時のリサイクル料金の仕訳の例
この仕訳で、リサイクル料金が事業の経費になります。
・預託金の勘定科目がある場合
借方 |
貸方 |
---|---|
雑費 10,000円 |
預託金 10,000円 |
・前払金の勘定科目を使う場合
借方 |
貸方 |
---|---|
雑費 10,000円 |
前払金 10,000円 |
なかなか経費にできない、リサイクル料金
リサイクル料金は、長い期間、経費にできずに、帳簿に残ったまま。
リサイクル料金は、支払った時点では経費にできません。
そして、自動車を売却した時にも経費にできません。
自動車を売却せずに、廃車まで使用した時だけ経費になるのです。
個人事業主が、新車を購入して、中古車として売却する場合は、リサイクル料金は一切、事業の経費にならないのです。
中古車として売却する場合は、事業の経費にならないお金を、会計処理して帳簿に資産計上する。
そして預託金として、ずーっと管理して、最後は預託金から帳消しにする。
それでも一切経費にならないんですよ。
リサイクル料金での節税額はいくらか?
長期間の割には、少ない節税額なんです。
購入した自動車を廃車まで使用すれば、確かにリサイクル料金は経費になります。
約1万円のリサイクル料金を20%の事業割合で、所得税と住民税込で税率が20%だった場合、節税額は約1,000円になります。
個人事業主で、リサイクル料金を会計処理する必要があるのは、廃車まで自動車を乗って、千円節税したい人だけです。
こんな面倒臭くて、無意味な会計処理をなくす便利なテクニックがあります。
それは、「事業主貸」の勘定科目で会計処理して、帳簿からリサイクル料金を消しちゃうことです。
仕訳の具体例、リサイクル料金を帳簿から消すテクニック
リサイクル料金を事業主貸とした仕訳の具体例です。
この具体例では、事業用の現金で、リサイクル料金10,000円と、資金管理料金380円を支払います。
<仕訳の具体例1>
具体例1では、事業用の現金で、リサイクル料金10,000円と、資金管理料金380円を支払います。
借方 |
貸方 |
---|---|
事業主貸 10,000円 |
現金 10,380円 |
<仕訳の具体例2>
具体例2では、事業主の生活用の現金で、リサイクル料金10,000円と、資金管理料金380円を支払います。
プライベートな資金で購入した自動車を、事業用の固定資産に計上する時には、リサイクル料金を含めなければOKです。
借方 |
貸方 |
---|---|
雑費 380円 |
事業主借 380円 |
こうすることで、面倒で長期間に渡る無意味な会計処理から、解放されます。
個人事業主は、これでOKなんです。
ただし、法人では、事業主貸が使えないので、面倒な会計処理が必要です。
個人事業主だけの特権ですね。
会計処理や帳簿は、アプリを使いながら覚えましょう。
いろいろ悩むより、会計アプリを無料で試してみましょう。
会計処理は、難しくて面倒に感じますが、自分で実際に帳簿を作ってみるのが、一番早く覚える方法です。
会計アプリを使えば、誰でも簡単に帳簿が作れますよ。
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これで私は青色申告しています。
たくさん税金払うの好きですか?