自動車関係の支出って、いろいろあって、帳簿の仕訳が結構面倒、勘定科目をまとめました。
車検費用の勘定科目
車検代は、いろいろ勘定科目が多くて複雑になります。
勘定科目 |
車検費用・内訳 |
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租税公課 |
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損害保険料 |
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修繕費 |
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オイル交換などは、消耗品費にしても構いません。
支払手数料といった勘定科目を自分で作っている場合は、車検代行料は支払手数料でもOK。
意外と面倒な、自動車の車検費用の会計処理ですが、一度決めた勘定科目を、継続的に使えば大丈夫です。
車検代として、総額110,000円を、現金で支払った場合の、仕訳の具体例です。
借方 |
貸方 |
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租税公課 30,000円 |
現金 110,000円 |
自動車ローンの支払い利息
勘定科目は、利子割引料です。
自動車購入のためのローンの返済、利息分は家事按分して経費にできます。
自動車ローンの利息分は、利子割引料の勘定科目を使います。
注意点は、ローン借入金の元金の返済分は、借入金の返済なので、経費にできません。
経費にできるのは、返済のうち利息分だけです。
自動車ローンの利息10,000円を、銀行の普通預金で支払った場合の、仕訳の具体例です。
借方 |
貸方 |
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利子割引料 10,000円 |
普通預金 10,000円 |
自動車の保険料金
勘定科目は、損害保険料です。
自動車の保険料金は損害保険料です。
任意保険の場合は、全保険期間のうち、当該年の保険期間分だけが、その年の経費で、翌年以降の保険料分は、翌年以降の経費にします。
自賠責保険は、複数年の契約期間であっても、支払った年に一括して経費にできます。
自賠責保険は、任意保険と同様に複数年の経費にすることも可能で、どちらかの方法を選んで、継続的に同じ会計処理をします。
このように取り扱いが違うのは、自賠責保険が強制加入であるためです。
自賠責保険25,000円を現金で支払った場合の、仕訳の具体例です。
借方 |
貸方 |
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損害保険料 25,000円 |
現金 25,000円 |
ガソリン代、軽油代(燃料費)
消耗品でも、旅費交通費でも、どちらの勘定科目でもOK。
ガソリンや軽油など、自動車の燃料代は、消耗品費か旅費交通費にします。
一度決めた勘定科目を、継続的に使えば、どちらでも大丈夫です。
借方 |
貸方 |
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消耗品費 8,000円 |
現金 8,000円 |
駐車場代
勘定科目は、地代家賃です。
駐車場の賃貸料は、地代家賃の勘定科目です。
この地代家賃は、月極などの長期の駐車場代が対象です。
出先で一時的に使ったコインパーキングなどの駐車場料金は、旅費交通費の勘定科目を使います。
借方 |
貸方 |
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地代家賃 20,000円 |
普通預金 20,000円 |
高速代、有料道路代
勘定科目は、旅費交通費です。
高速道路料金、有料道路の料金は、旅費交通費の勘定科目を使います。
高速道路を仕事で使った場合は、もちろん家事按分は不要です。
高速代のレシートの裏などに、仕事内容をメモ書きしておきましょう。
借方 |
貸方 |
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旅費交通費 7,000円 |
現金 7,000円 |
税金、自動車税
勘定科目は、租税公課です。
自動車関係の税金は、租税公課の勘定科目で経費にします。
自動車税の他に、軽自動車税、自動車重量税、自動車取得税などの、自動車関係の税金も、租税公課です。
自動車税45,000円を、現金で納付した場合の、仕訳の具体例です。
借方 |
貸方 |
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租税公課 45,000円 |
現金 45,000円 |
自動車購入費用
勘定科目は、車両運搬具です。
自動車の購入費用は、固定資産の取得で会計処理します。
青色申告決算書の賃借対照表では、「車両運搬具」の勘定科目で、資産になります。
諸経費も含めて購入費用を、固定資産の取得価額にします。
ただし、税金やリサイクル料金など一部費用は除外します。
自動車を購入した時の、仕訳の具体例は、次のリンクを参考にしてください。
自動車の修理代
勘定科目は、修繕費です。
自動車の修理費用や改造費用は、修繕費です。
ただし、20万円以上の改造費用は、固定資産の追加取得として、減価償却費による経費になります。
へこんだ自動車の車体を修理し、100,000円を現金で支払った場合の、仕訳の具体例です。
借方 |
貸方 |
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修繕費 100,000円 |
現金 100,000円 |
タイヤ交換費用
勘定科目は、修繕費です。
タイヤ交換は、修繕費です。
タイヤ本体の価格、タイヤ交換の工賃、ともに修繕費の勘定科目です。
冬季のスタットレスタイヤへの交換も、修繕費を使いましょう。
スタットレスタイヤの交換費用として工賃込みで、50,000円を現金で支払った場合の、仕訳の具体例です。
借方 |
貸方 |
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修繕費 50,000円 |
現金 50,000円 |
ホイール交換費用
勘定科目は、事業主貸です。
個人事業主の場合は、修理ではないホイールの交換は、経費にできません。
税務署から個人の趣味と判断されます。
ぶつけた修理のホイール交換は修繕費で経費にできますが、ホイール4本全部の同時交換は、趣味と判断されてしまいます。ぶつけたホイールだけの交換にしておきましょう。
法人の場合は、価格が20万円未満なら修繕費の勘定科目を使います。
法人で、価格が20万円以上のホイールに交換した場合は、固定資産の追加取得の会計処理を行います。
個人事業主がホイール交換の代金80,000円を、現金で支払った場合の、仕訳の具体例です。
借方 |
貸方 |
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事業主貸 80,000円 |
現金 80,000円 |
趣味的な自動車の費用
勘定科目は、事業主貸です。
趣味的な費用は、事業の経費にできません。
事業に関係のない、音響設備やエアロパーツ、内装の趣味的な改造費用などは、個人事業主の自己負担です。
音響設備の設置費用、100,000円を現金で支払った場合の、仕訳の具体例です。
借方 |
貸方 |
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事業主貸 100,000円 |
現金 100,000円 |
自動車費用、個人事業主の場合は勘定科目の追加と家事按分
自動車関係の費用の勘定科目を新しく作って、一つにまとめて整理すると便利。
自動車関係の費用が多い場合は、「自動車関係費」の新しい勘定科目を追加しましょう。
これが一番簡単で便利な方法です。
あれこれ勘定科目を悩まず、自動車にかかった費用が集約できて、一括で「自動車関係費」に仕訳できます。
ただ、この方法でも、自動車の購入では、固定資産への計上が必要なのが面倒なところです。
そのため、20万円以上の改造などでは、固定資産の追加取得の会計処理が必要です。
プライベートと仕事兼用の自動車の場合は、家事按分も必要です。
個人事業主は自動車を、プライベートと兼用の場合が多いと思います。
プライベート兼用の自動車の場合は、家事按分を忘れないようにしましょう。自動車だけじゃなく、スクーターなどの原付バイクや自動二輪車も同様です。
家事按分の仕訳の具体例、自動車税50,000円を事業用の現金で支払い。
事業割合50%、事業用の現金で納付した場合の、仕訳の具体例です。
この場合、事業と関係のない、プライベート割合の25,000円相当は、事業主貸の勘定科目で会計処理します。
借方 |
貸方 |
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租税公課 25,000円 |
現金 50,000円 |
家事按分の仕訳の具体例、自動車税50,000円をプライベートの現金で支払い。
事業割合50%、プライベート用の現金で納付した場合の、仕訳の具体例です。
この場合は、帳簿上は事業割合の25,000円だけの仕訳となり、プライベート割合の金額は帳簿上はでてきません。
借方 |
貸方 |
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租税公課 25,000円 |
事業主借 25,000円 |
勘定科目は、アプリを使いながら覚えましょう。
会計処理は、難しくて面倒に感じますが、自分で帳簿を作ってみるのが、一番早く覚える方法です。
会計アプリを使えば、誰でも簡単に帳簿が作れます。
いろいろ悩むより、会計アプリを無料で試してみましょう。
これで私は青色申告しています。
たくさん税金払うの好きですか?