青色事業専従者として認められる、3つの条件です。
青色事業専従者の3つの条件
青色事業専従者への給与は、個人事業主にとって、節税の強力な切り札です。
青色申告する個人事業主の仕事を、家族が手伝った場合でも、その家族へ支払った給与は、原則、事業の必要経費にできません。
それを可能にするのが、青色事業専従者の手続きです。
家族への給与を、事業の経費にできるのが、「青色事業専従者の制度」です。
ただし、誰でも、青色事業専従者になれるわけではありません。
条件3つを満たせば、青色事業専従者として認められ、支払った給与を事業の経費できるようになります。
この3つが青色事業専従者の条件です。
- 1.青色申告する個人事業主と、生計を一にする配偶者や親族
- 2.年齢が15歳以上
- 3.年間の半分以上は、事業に専ら従事していること。
条件1「青色申告する個人事業主と、生計を一にする配偶者や親族」
主に同居する家族が、青色事業専従者に該当します。
一緒に暮らす家族が、主な青色事業専従者の対象です。
別居状態であっても、「単身赴任で別居するお父さん」「仕送りで一人暮らしする大学生の子供」などは、生計を一にする状態となります。
同居している親族であれば、原則、生計を一にすると判断されます。
同居しているけど、生計が別だと主張しても、税務署の調査で見つかると、否認されます。
同居親族は、一般の従業員として給与を支払うことは、原則認められません。
同居親族の場合は、この青色事業専従者の手続きをしましょう。
ただし、同居していても配偶者や親族でない、単なる同居人ならば、青色事業専従者ではなく、一般の従業員となります。
生計が別なら、どうなるの?
親族でも、生計が別であれば、一般の従業員として給与を経費にできます。
別居で生計が別であれば、仕事を手伝ってもらっても、青色事業専従者ではなく、一般の従業員です。
ただし、別居していても両親などに仕送りして、生計が同じ場合は、青色事業専従者になります。
青色事業専従者として働いていた子供が、一人暮らしを始め生計が別になれば、その給与は、専従者給与から、一般の従業員の給与に変更します。
この場合、同じ金額の給与で、同じ仕事を継続しても、別居して生計が別になった時点で、事業主の子供でも一般の従業員になります。
青色事業専従者より、一般の従業員の方が、税務署への給与変更の手続きは楽です。
ただ、一般の従業員になると、労働保険や社会保険への加入義務が発生するので、一概にどっちが有利とは言えません。
条件2「年齢が15歳以上」
年齢が15歳以上であることが、青色事業専従者の条件です。
子供へのお小遣いは、事業の経費として、認められません。
例えば、赤ちゃんを、写真のモデルだとか言い張って、給与を支払うのはダメってことです。
節税も常識の範疇ってことですね。
ちなみに、年齢の判断は、その年の12月31日現在で行います。
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条件3「年間の半分以上は、事業に専ら従事していること。」
「専業」であることが、青色事業専従者になる条件です。
専従者という言葉通り、青色事業専従者になるには、専業であることが条件になります。
基本的に学校に通う学生は、青色事業専従者として認められません。
学生の本業は、学業だからです。
また、パートやアルバイトとの兼業は、原則として認められません。
パートや学校の合間のお手伝い程度では、専従者として認められないのです。
学生や兼業は、原則ダメ、でも例外はあります。
学生では例外があります。
通信制の学校や、定時制高校などは、学生でも専従者として認められます。
夜間は学校に通い、昼間に仕事をするといった場合には、専従者になれます。
また、兼業でも例外があります。
例えば、農業のような季節性のアルバイトとの兼業は、専従者として認められます。
年間のうち、田植えと稲刈りの期間だけ、アルバイトで農業と兼務して、それ以外の期間は、専業で従事しているケースです。
実態が専業と言えるか、それが税務署の判断基準になります。
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これで私は青色申告しています。
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