商品と製品では、会計が違います。
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このページの目次
- 商品と製品の違いは?
- ホームページも製品です。
- 売上原価の計算、商品の場合
- 売上原価の計算、製品の場合
商品と製品の違いは?
商品と製品の違いは、自分が作ったかどうかです。
- 「商品」とは、仕入れて、そのまま販売するもの。
- 「製品」とは、材料を、製造加工して販売するもの。
会計での、商品と製品という言葉は、どちらも販売目的の品物を言います。
- 商品の原価は、仕入高。
- 製品の原価は、製造原価。
販売目的ではない品物は、商品や製品とは言いません。
例えば、購入した鉛筆でも、目的によって区別します。
- そのまま転売すれば、商品。
- 加工して販売すれば、製品。
- 自分が事務用に使えば、消耗品。
これで私は青色申告しています。
テレビ番組、ホームページも製品です。
製品は、有形のものだけじゃなく、無形の場合もあります。
テレビ局が制作する番組は、テレビ局にとっての製品になります。
番組の制作費が、製造原価になります。
テレビ局の決算書では、番組制作費を、製造原価として計算しています。
映像を製作しているフリーランスの場合も、完成した映像は、製品として、製造原価を計算することになります。
単に商品や会社などのPR目的で、ホームページを作った場合は、そのホームページは広告宣伝費になります。
しかし、ホームページの製作を請け負っているフリーランスの人の場合は、完成したホームページが製品になります。
売上原価の計算、商品の場合
売上原価の計算は、商品は仕入金額を、製品は製造原価を使います。
商品は、仕入金額から、売上原価を計算をします。
商品の売上原価の計算では、
- その年の仕入金額
- 期首と期末の商品棚卸高
これが必要になります。
その年の仕入金額は、年間の仕入の金額を合計するだけ。
また、期首と期末の商品棚卸高は、前年末の在庫の金額が「期首商品棚卸高」、当年度末の在庫の金額が「期末商品棚卸高」です。
このように商品の売上原価の管理は、比較的簡単にできます。
これで私は青色申告しています。
売上原価の計算、製品の場合
製品は、製造原価から、売上原価を計算をします。
製品の製造原価の計算は、商品の場合と比べると、ちょっと複雑になります。
製造原価の計算では、
- 期首、期末の製品棚卸高
- 原材料費期首
- 労務費
- その他の製造経費
- 期首、期末の半製品・仕掛品棚卸高
期首、期末の製品棚卸高
期首と期末の製品棚卸高は、前年末の在庫製品の金額が期首棚卸高、当年度末の在庫製品の金額が期末商品棚卸高です。
ここは、商品の場合と同じです。
さらに、製品の棚卸しでは、製造途中の半製品、仕掛品、原材料の棚卸高を、別途集計するところが、商品の棚卸との違いになります。
原材料費
1年間の原材料費は、次の式で計算します。
- (期首原材料棚卸高)+(原材料仕入高)ー(期末原材料棚卸高)
原材料仕入高は、その年の1年間の原材料の仕入金額。
期首と期末の、原材料棚卸高は、棚卸を行って金額を算出します。
製造原価の労務費
製造原価の労務費は、製造に関わった従業員の給料の金額です。
製造工程の一部を外注した場合は、その他の製造経費の外注工賃とします。
その他の製造経費
製造に関わる、その他の費用を集計します。
製造に関わる、電気代などの水道光熱費や、機械の修繕費や減価償却費などが、その他の製造経費になります。
- 外注工賃
- 電力費
- 水道光熱費
- 修繕費
- 減価償却費
- 雑費
この6つの勘定科目が、青色申告決算書に最初から記入されています。
製造を外注した経費は、労務費ではなく、ここの外注工賃とします。
この6つ以外の他の勘定科目が必要なら、自分で追加しましょう。
期首、期末の半製品・仕掛品棚卸高
半製品と仕掛品は、製造途中の、作りかけの製品です。
半製品とは、製造途中の製品で、販売可能な状態のもの。
完成品の一歩手前のものや、パーツとして販売可能なものが、半製品です。
仕掛品とは、製造途中の製品で、そのままでは販売できない状態のもの。
ちょっとでも原材料を加工していれば、仕掛品になります。
この半製品と、仕掛品を、棚卸によって、金額を算出したのが、期首と期末の、原材料棚卸高です。
青色決算申告書で製造原価を計算する。
ここまでの項目を算出していけば、あとは青色申告決算書にあてはめれば、製造原価の計算ができます。
会計処理や帳簿は、アプリを使いながら覚えましょう。
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これで私は青色申告しています。
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