個人事業主の仕訳の具体例を紹介します。
具体例、商品が盗難にあったとき
5,000円で仕入れた商品が、盗まれました。
借方 |
貸方 |
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雑損失 5,000円 |
仕入 5,000円 |
仕入れた商品がなくなった。
商品が盗まれた。
そんな時に、この仕訳を使います。
盗難以外でも、帳簿のデータより、実際の商品が少なかった時にも使えます。
ただ、商品の在庫は、期末に棚卸しを実施すれば、この仕訳は使わなくても大丈夫です。
実際の売れ残りの在庫数量を、棚卸しで、期末商品棚卸高として、仕訳をすれば大丈夫です。
これで私は青色申告しています。
具体例、期首・期末商品棚卸高の仕訳、棚卸しの仕訳
この仕訳は、決算整理の定番です。
年初(前年末)の商品棚卸高が120,000円、年末の商品棚卸高が90,000円だった。
期首の仕訳
借方 |
貸方 |
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期首商品棚卸高 120,000円 |
商品 120,000円 |
期末の仕訳
借方 |
貸方 |
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商品 90,000円 |
期末商品棚卸高 90,000円 |
期首が、前年から今年への繰越商品の金額。
期末が、本年末から、翌年への繰越商品の金額。
決算整理での、売れ残りの在庫商品の仕訳です。
年末に棚卸しをやったら、この仕訳を使います。
通常は、期首の仕訳も、まとめて年末の決算整理で仕訳します。
この仕訳は、ネット販売をやってる人にも、定番ですね。
具体例、現金が足りない。現金がなくなった。
事業用の現金が、帳簿より、8,000円少ない。
借方 |
貸方 |
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現金過不足金 8,000円 |
現金 8,000円 |
現金がなくなった。現金が盗まれた。
そんな時に、この仕訳を使います。
帳簿での現金より、実際の現金が少なかった時には、「現金過不足金」の勘定科目を使います。
現金過不足金は、一時的な勘定科目です。
決算整理で、現金過不足金から、「雑損失」か「雑収入」の勘定科目に振り替えます。
現金の不足は、理由や金額にもよりますが、税務署によく否認されます。
税務署ともめるのが面倒な人は、事業主貸で処理してもOKです。
借方 |
貸方 |
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事業主貸 8,000円 |
現金 8,000円 |
不足した現金の理由がわかったとき。
8,000円の足りない現金が、消耗品の購入と判明した。
借方 |
貸方 |
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消耗品費 8,000円 |
現金過不足金 8,000円 |
現金の過不足の理由がわかったときには、正しい科目へ振替処理します。
具体例、帳簿より、現金が多いとき。
事業用の現金が、帳簿上より5,000円多かった。
借方 |
貸方 |
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現金 5,000円 |
現金過不足金 5,000円 |
帳簿より、現金が多い。
そんな時は、この仕訳です。
現金が不足した時の、逆の仕訳になります。
年間の過不足を通算して、決算整理で、雑損失か、雑収入に振り替えます。
ただ、個人事業主の場合は、厳密に会計処理を行うのではなく、その5,000円分を、事業用資金ではなく、自分の生活用資金にしても構いません。
多い現金の理由がわかったとき。
多かった5,000円の現金が、売掛金回収と判明した。
借方 |
貸方 |
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現金過不足金 5,000円 |
売掛金 5,000円 |
現金が多いときの、よくある理由が、売掛金の受け取りを忘れること。
理由がわかったら、正しい勘定科目へ振替ましょう。
具体例、預金利息の入金があったとき
銀行口座に、利子が200円つきました。
借方 |
貸方 |
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普通預金 200円 |
事業主借 200円 |
普通預金などの利息の仕訳です。
法人であれば、受取利息、雑収入などの勘定科目を使います。
個人事業主の場合は、「事業主借」の勘定科目になります。
銀行の利子は、事業での収入ではないからです。
銀行利子は、プライベートなお金ということです。
銀行利子は、確定申告する事業所得にはなりません。
しかし、源泉分離課税で、しっかり税金は差し引かれています。
銀行によっては、税引き後の金額だけ通帳に記入される場合。
利息と、利息に対する税金が、通帳に2段書きされる場合。
この2通りあります。
通帳が2段書きの場合でも、差し引き計算後の利子を仕訳すれば大丈夫です。
どうしても、利息と、利息に対する税金を、区別したい場合は、次の項目の仕訳をしてください。
具体例、預金利息に対しての税金
100円の銀行利子から、税金が20円引かれ、差額の80円残高が増えた。
借方 |
貸方 |
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普通預金 100円 |
事業主借 100円 |
銀行などの利子から引かれている税金の仕訳です。
(借方)事業主貸/普通預金(貸方)
銀行利子などは、源泉分離課税のため、事業の経費にできません。
事業主貸の勘定科目で処理します。
利息と、利息に対する税金をまとめて、仕訳するほうが楽です。
どうしても区別したい場合、税金分は、この仕訳を使います。
会計処理や帳簿は、アプリを使いながら覚えましょう。
いろいろ悩むより、会計アプリを無料で試してみましょう。
会計処理は、難しくて面倒に感じますが、自分で実際に帳簿を作ってみるのが、一番早く覚える方法です。
会計アプリを使えば、誰でも簡単に帳簿が作れますよ。
これで私は青色申告しています。
たくさん税金払うの好きですか?