個人事業主本人の出張では、経費になるのは実費だけ。でも従業員ならOKです。
個人事業主本人への日当は、経費にできません。
残念ですが、事業主本人への出張の日当は、経費として認められません。
フリーランスなどの、個人事業主が出張したら、事業の経費にできるのは実費だけです。
個人事業主本人の出張では、実費以外の定額の手当は、事業の経費にできません。
実際に使った金額だけを、旅費交通費として経費にしましょう。
会社を設立して法人になると、社長本人にも出張の実費とは別に、定額で日当が支給できます。
この点は、法人成りして会社を設立するメリットになります。
出張の日当では、法人成りが有利で、個人事業主は不利です。
従業員への日当は、経費にできます。
従業員の出張では、実費以外の定額の手当を、事業の経費にできます。
個人事業主でも、従業員を雇っている場合は、従業員の出張の手当、日当は、事業の経費にできるのです。
出張先で仕事を頑張ってくれる従業員がいるなら、感謝を込めて、出張の日当を支給してあげましょう。
もちろん、従業員へ支給した、出張の実費も、出張の日当も、全額が事業の経費にできます。
出張手当は非課税、日当のメリット
出張した時に支給するお金は、出張手当、日当などと呼ばれています。
日当とは、出張の日数に応じて、支給される手当です。
出張が日帰りなら、日当は1日分で、1泊2日の出張なら、日当は2日分になります。
宿泊する出張の場合、通常は日当の他に宿泊費も支給されます。
この出張手当と、給料としてもらう場合の違いは何か?
それは、出張の手当は、もらった人の所得税の対象外で、非課税となることです。
同じ1万円をもらっても、給料なら所得税や住民税などが差し引かれます。
それが出張の手当なら、税金がかからず全額が自分のものになるんです。
さらに、社会保険料の負担もありません。
・所得税が非課税。
・住民税が非課税。
・社会保険料負担の対象外。
これが出張の日当のメリットです。
給与でも、出張手当でも、支払う側の個人事業主にとっては、どちらも経費になるのは同じ。
出張手当として、もらったほうが、もらう側の従業員にとっては、お得。
個人事業主にとっては、どちらも経費にできるのは同じなので、せっかくなら従業員にメリットがある出張手当の方が、お得ですよね。
出張旅費規程を作って、出張の日当を経費に。
個人事業主でも、ルールを作ればOKです。
どうやったら従業員への出張手当を支給できるのか?、それは、ルールをつくることです。
個人事業主でも、出張旅費規程を作って、金額を決めれば、従業員へ日当を支給できます。
この出張旅費規程は、税務署に届け出る必要はありません。勝手に作っちゃってOKなんです。
ただし、出張旅費規程では、役職などで、支給金額の差をつけてもOKですが、出張手当の支給対象は、従業員全員を対象とします。
もちろん、個人事業主本人は、日当支給の対象外になります。
出張の距離や時間に決まりはありません。
従業員を雇ったら、出張旅費規程を作って、頑張ってくれる従業員に、非課税のメリットをあげましょう。
出張の日当の金額は、いくらまで大丈夫なのか?
従業員が出張したら、給料扱いではなく、出張手当の日当を支給。
これで、事業主と従業員は、Win-Winの関係ですね。
ただし、税務署の立場で考えると、出張手当は、税金が取れないので、なるべく認めたくありません。
日当の金額を多くすると、お得になりますが、税務署から怒られる可能性もあります。
じゃあ、出張の日当の金額はいくらまで大丈夫なのか?
金額の目安は、自宅や事務所を離れて仕事をする時に、必要となる雑費の費用です。
通常の仕事では不要ですが、外出すると食事代や飲み物代が、余計にかかります。
その分の補填が、日当の目安ということです。
出張の日当の金額は、常識の範疇ですが、個人事業主の判断で決められます。
税務署と仲良くしながら、従業員に感謝したい場合
・5千円程度(1日あたり)
税務署と議論してでも、従業員に感謝したい場合
・1万円程度(1日あたり)
世間並みには、従業員に感謝したい場合
・2千円程度(1日あたり)
なるべく従業員に経費を使いたくない場合
・支給しなくてOK、日当の支給は義務じゃありません。
ちなみに内閣総理大臣の日当は、1日あたり3,800円だそうです。
意外と少ないですね。
まとめ、個人事業主の出張手当のポイント
個人事業主にとっての、出張の日当のポイントです。
- 個人事業主本人へは、出張の日当は支給できず、実費だけ。
- 法人成りすると、社長本人にも、出張の日当が支給できる。
- 個人事業主でも、従業員へは、出張の日当が支給できる。
- 出張旅費規程など、従業員全員を対象にしたルールが必要。
- ルールは税務署への届け出は不要で、役職で金額に差をつけてもOK。
正しい会計処理や帳簿で、活気のある仕事環境
出張手当を上手に活用すると、事業主と従業員の両方がお得になります。
出張があると楽しい。
そんな活気のある職場を目指しましょう。
これで私は青色申告しています。
たくさん税金払うの好きですか?