青色申告・確定申告 雇用・外注・法人化

確定申告なのに支払調書がもらえない、それでも確定申告する方法

原稿料などを受け取る個人事業主、支払調書なしでも確定申告は可能です。

節税テクニック公開中 帳簿・勘定科目の悩み解決 青色申告の方法 青色申告、会計アプリで簡単

支払調書がないときは、どうやって確定申告をする?

支払調書が、もらえない。

原稿料などの報酬を受け取るフリーランスや個人事業主。
確定申告前の1月頃までに、報酬を受け取った相手から、支払調書が送られてくるはずです。

しかし、この支払調書は、本来報酬を支払った側が、税務署へ提出すべき書類です。
報酬を受け取った側へ、発行する義務はありません。
最近では、義務のない支払調書を、発行しない会社が増えてきています。

ネット通販の大手Amazonも、支払調書の発行を停止しました。
アマゾンを活用しているネット系の個人事業主は、支払調書なしで確定申告することになります。


これで私は青色申告しています。

支払調書の提出は義務ではない。

フリーランスの確定申告では、支払調書の提出は義務ではありません。

個人事業主の確定申告では、支払調書を添付する必要はありません。
支払調書の添付は、確定申告では義務ではないのです。

帳簿を作って自分の売上を正しく把握し、源泉徴収された所得税を計算すれば、確定申告はできます。
あれば便利な支払調書ですが、支払調書がないときは自力で頑張りましょう。

自分が受け取った報酬は、源泉徴収されているのか?

支払調書なしで、確定申告する時に、問題となるのは、自分が受け取った報酬の、源泉徴収の有無です。

もし、「源泉徴収あり」なら、報酬の総額から、所得税が差し引かれた後の金額を受け取ったことになります。
しかし、「源泉徴収なし」なら、所得税は差し引かれずに、報酬の総額を受け取ったことになります。

このどちらかによって、確定申告での計算が変わります。

法人相手から、支払調書がもらえない場合

法人から受け取った報酬は、必ず所得税が差し引かれている。

法人の場合は、必ずその法人は源泉徴収義務者です。
そのため、法人から受け取った報酬からは、全て源泉徴収された後の金額とします。
法人相手なら、源泉徴収をしているかどうかの確認は不要です。

外資系やネット系企業が相手の場合であっても、源泉徴収された後の金額が振り込まれます。
ネット企業の場合は、支払調書を送ってくれなくても、ウェブ上で報酬の確認ができるので、そこで源泉徴収の金額を確認しましょう。

法人から受け取った報酬の金額は、源泉徴収をされた後の金額として、確定申告では計算しましょう。

相手が源泉徴収を忘れていた場合は?

仮に、相手の法人が源泉徴収を忘れていても、忘れた分の所得税を納税する義務は、相手の法人にあります。
法人側が、源泉徴収を忘れていた場合に、報酬の返金を求められても、本来は、返金する必要はありません。
とは言え、返金して今後の付き合いを、大切にしたほう無難ですが。

外国法人では注意が必要。

ただ、法人相手でも、外国法人の場合は、源泉徴収されません。

原稿料などを、外国法人から受け取った場合は、源泉徴収されていない報酬になります。
この場合は、受け取った個人事業主に納税義務があるので、注意しましょう。

個人事業主相手から、支払調書がもらえない場合

支払先の個人事業主が、従業員を雇用しているかで、違いがあります。

相手が個人事業主でも、従業員を雇用している場合は、その事業主は源泉徴収義務者です。
源泉徴収義務者だと確認している場合は、相手が個人事業主でも、法人と同じく、受け取った報酬は、源泉徴収後として取り扱います。

個人事業主で注意するのは、人を誰も雇用していない個人事業者です。
この場合は、源泉徴収義務者ではないので、受け取った報酬は源泉徴収されていません。
所得税を納税する義務は、報酬を受け取る側にあります。

相手が源泉徴収義務者かどうかの確認が取れない場合は、「源泉徴収なし」として、確定申告しましょう。

支払先が個人事業主なら、事前に確認、それが一番。

事前に源泉徴収の有無を、相手に確認しておきましょう。

報酬の支払い先が、個人事業主の場合には、報酬を受け取る前に、事前に源泉徴収の有無を、相手に確認しておくべきです。
トラブルなく、事後の問い合わせも不要で、お互いに手間が省けます。
ビジネスである以上、割り切って事前確認をするのが一番。

でも、仕事をする前から、お金の話をするのは、ちょっと恐縮しますよね。
ただ、事前確認をしてなくても、「源泉徴収なし」として、確定申告すれば問題はありません。

原稿料などから源泉徴収される所得税額

源泉徴収された所得税の金額を計算する方法です。

原稿料などの報酬を受け取る時に、源泉徴収される所得税・復興特別所得税の金額です。

報酬総額

源泉徴収
所得税額

100万円以下

10.21%

100万円超

20.42%
-102,100円

原稿料50万円から源泉徴収される場合は、
(50万円)x10.21%=「51,050円」です。

原稿料150万円から源泉徴収される場合は、
(150万円)x20.42%-102,100円=「204,200円」です。

報酬総額から、源泉徴収所得税額が、差し引かれた金額が、受け取った報酬の金額になります。

支払調書がないときは、受け取った金額から、逆算して、元の報酬総額を計算します。

まとめ、支払調書なしで確定申告する方法

フリーランスが支払調書なしで、確定申告する方法です。

  • 法人相手からの報酬は、源泉徴収した後の金額。
  • 個人事業主相手からの報酬なら、確認が必要。
  • 個人の確認ができない場合は、源泉徴収なしとして計算。

個人事業主から報酬を受け取る場合は、事前に確認しておくのが一番ですが、支払調書がなくても、確定申告できます。

もし、確認できない個人事業主が、確定申告した後に、源泉徴収義務者だとわかったら、その時は還付申告すれば、払いすぎた税金が戻ってきます。

会計処理や帳簿は、アプリを使いながら覚えましょう。

いろいろ悩むより、会計アプリを無料で試してみましょう。

会計処理は、難しくて面倒に感じますが、自分で実際に帳簿を作ってみるのが、一番早く覚える方法です。
会計アプリを使えば、誰でも簡単に帳簿が作れますよ。


これで私は青色申告しています。


たくさん税金払うの好きですか?


節税テクニック公開中 帳簿・勘定科目の悩み解決 青色申告の方法 青色申告、会計アプリで簡単

-青色申告・確定申告, 雇用・外注・法人化

関連記事

個人事業主の3つの裏技、医療費控除とセルフメディケーション税制

セルフメディケーション税制の活用方法は、毎年ちょっとずつ買うのではなく、まとめ買い。これで、1万2千円を超えることができます。

記入例とポイント、青色事業専従者給与に関する届出書。画像で具体的に丁寧に

「青色事業専従者給与に関する届出書」、この書類には、書き方にコツがあるんです。コツを知らないと、何度も税務署に書類を提出する面倒なことに・・・。

節税3種の神器、青色申告、確定拠出年金、小規模企業共済、個人事業主に必須の理由は?

青色申告、確定拠出年金、小規模企業共済の節税三種の神器を活用すると、年間利益が約300万円までなら、所得税と住民税が非課税になります。

家族への給料、経費にして節税。青色申告のメリット、事業専従者制度

個人事業主の究極の節税、専従者給与の制度を、上手に活用して、しっかり節税しましょう。家族への給与を全額、事業の経費にして、節税できます。

画像で解説、勝手に切替えOK、65万円と10万円、青色申告特別控除。知ってました?

青色申告の承認さえ受けていれば、確定申告の時に、自分の判断で、65万円か10万円のどちらかを自由に決められます。

節税テクニック公開中 帳簿・勘定科目の悩み解決 青色申告の方法 青色申告、会計アプリで簡単

これで私は青色申告しています。


これで私は青色申告しています。